日常のひょうたん①
●シアターNに行くといつも不思議なことがある。
 ある日は、映画の上映後、同じ映画を見ていた知らないカップルに声をかけられ
 て、その後バイト先のBARで落ち合う事になった。
 ある日は、映画の上映後、どじゃぶりの雨が降っていた。もちろん傘はない。
 しかしエイヤーと飛び出すと、シアターNの並びのイタリアン料理屋のシェフが
 偶然出てきて「ほら!持ってきな!」とビニール傘をリレーのバトンのように
 渡してくれた。ありがとう!
●終電の満員電車でハマケンと急接近した。彼は友だち(たぶんミュージシャン)と
 まじめな話をしていた(海外と日本の音楽環境違い、音楽で食べていくこと)
 次の日、テレビで【笑っていいとも!】を付けたら、ハマケンが香取慎吾に
 いじられていた。
●友だちのうちに遊びに行ったら、音楽アルバムのタイトル決定会議だった
(本人を含む3人のうちのひとり)光栄です。楽しみよ!
●ほぼ2ヶ月間引きこもっていた。自分のやりたかった事や、やらなければ
 ならない事、仕事もせず、定年を向かえた老人のように過ごしていた。
 朝刊を読み、食べては眠くなり、ごろごろと面白くもないテレビを眺めていた。
 淀んだ泥の川みたいな時間。何もしたくなかった。ただの怠け者か?
 こんな風に日常を過ごしたのは初めてだったかもしれない。
 最近にまた色んな事が動きだした。風が吹き、雲が切れ間から陽が差し込んでいる。
 新しい仕事場からはきれいなスカイツリーが見えるんだ。